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コトバの守備範囲 [通訳よもやま話]

以前の日記で、

「彼はひげをはやしている」

という日本語の英語訳と、

"She is my sister"

という英語の日本語訳って悩ましいですよ

というようなことを書きましたが・・・

…これは日本語と英語における「言葉の守備範囲」のずれによるもの、という言い方ができます。

実は日本語の「ヒゲ」と全く同じ英語は存在しません。
存在するのは beard 「アゴ」ひげ、moustache 「口」ひげ、sideburn「ほお」ひげ、といった言葉があるだけ。

つまり、日本語では「髭」として、顔の下半分に生えている毛を十把一からげに捉えてしまっているのが、英語ではさらに細かく生えている場所によって、それぞれが別の存在になっているわけですね。

ようは「髭を生やしている」と言われただけでは、そのヒゲを生やしているその彼を実際に見てみないとそのヒゲが果たして、moustacheなのか、beardなのか、sideburnなのかが分からないため訳しようがない…。

まあ、ZZ Topの話をしているのかチャップリンの話をしているのか、X-menのツメのとんがった人の話をしているのかによって、訳が変わっちゃうのですよ。

She is my sister

は逆のパターンで訳しづらい…。
彼女はワタシの「キョウダイ」です、という訳し方は出来ますかね。キョウダイが、兄妹なのか、姉弟なのか、姉妹なのかは当然、コンテキストによってきます。

日本語では、「キョウダイ」が男女どちらなのか、上下どちらかなのかによって、兄、弟、姉、妹の四つに分けられるのに対して、英語では、上下に対する差別なく、brother, sisterと二通りにしか分けてないわけですね。


こういう言葉の守備範囲のずれ、ってのはワタシの商売、通訳者にとっては悩ましい問題です。センテンスを字面で聞いただけでは正確に訳しようがない、というジレンマに陥るわけです。

とかく通訳者なり翻訳者といった職業の人間は、とにかく少しでも多くの周辺情報、すなわちコンテキストに対して貪欲にならざるを得ないのです。

同じような意味合いで

This is a picture

と、

これは一枚の絵です

では意味が完全に一致していないということが言えます。

なぜでしょうか??  答えはまた後日!

閑話休題。相変わらず閑話が長いっす。

…規制閑話? 


2010/8/28(土) 浅野組@町田 万象房

Open 18:30 Start 19:30
2ステージほど演奏します。チャージ無の投げ銭制です。

7月の梅島に続き浅野組がライブを行います。今回はアコースティック編成にて。浅野彩ちゃんの透明感あふれるボーカルと、浅野氏のアーシーなギター、ボーカルをご堪能下さいませ。

お店HP
http://musictown2000.sub.jp/banshowboh/

2010/8/30(月) 丸尾一平 @ 高田馬場「四谷天窓」

18:30 OPEN/19:00 START/チケット代¥1,000- (1DRINK別)

出演(順不同):久保トモヒロ/ミナミシンタロウ/ボクダンガン/
monogiram/丸尾一平


丸尾一平は出演5組目、最後21:00過ぎの演奏開始となります。


あいも変わらず、場違いかつロックに弾き語ります。
http://www.otonami.com/tenmado/news/index.htm


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